
元介護士、現作業療法士のmegumiです!
私のおばあちゃんは以前、軽度の認知症で一人暮らしをしていました。

身近に一人暮らしで認知症の高齢者がいると、何かと心配ですよね。
認知症がある方は、工夫しながら生活していく必要があります。

というわけで、この記事では「認知症の一人暮らしの方への様々な工夫」を紹介します!

じゃあさっそく紹介していきますね!
張り紙はフル活用する!
認知症になると、「今まで当たり前にできていたこと」を忘れてしまうことがあります。
例えば私のおばあちゃんの場合、夏でも全然エアコンをつけていないことが心配だったのですが、よくよく観察してみると「エアコンのリモコンの使い方が分からなくなっていた」ことが原因でした。

本人はリモコンの使い方が分からないとは言わず、「暑くないから」と言っていましたが…(苦笑)
エアコン問題を解決するべく、エアコンの操作方法をメモした紙をリモコンに貼ったところ状況は一気に改善!

リモコンの件だけでなく、本人が忘れそうなこと、理解できていないこと等は張り紙を設置するだけで改善することが本当に多いです!

困った時、まず始めにやるべきことは張り紙です。
連絡手段は確保しておく

一人暮らしのお年寄りなら、連絡手段の確保は必須です。
基本的に、一人暮らしのお年寄りは電話が連絡手段となることが多いと思います。
しかし「電話をかける」というのは意外と複雑な作業であるため、認知症になると電話の発信が難しくなる場合があります。(電話帳から相手の名前を探す、数字を認識する、電話機を操作する…など意外と難しい…。)
またお年寄りが転倒すると腰や足の骨折を伴いやすいため1人で起き上がれないことがしばしばあり、一人暮らしだった場合、助けを呼ぼうにも電話の場所まで移動できなくなってしまうのです。

「今使っている連絡手段は、転倒時や認知症の進行時にも続けられる?」という視点で見直してみましょう。
そこで私が祖母に持たせていたのは「らくらくフォン」というお年寄り向けの携帯電話でした。
携帯電話を家の中でも首から下げるようにしてもらうことで転倒時も助けを呼ぶことができます。
またらくらくフォンは、ボタンを1つ押すだけで家族に電話がつながる設定ができるため、早いうちから慣れておけば認知症が進行しても比較的操作が簡単なところも決め手でした。

近所の携帯ショップへ行けば店員さんが案内してくれますよ。

ただ、らくらくフォンの場合は最初に操作方法を覚えられるくらい認知症が軽いことや、近くに住んでいて操作を教えられるなどの環境が必要です。
冷蔵庫で生存確認!
新しい機器を使うことが厳しい、というレベルの認知症の方の場合は、冷蔵庫の開閉で見守りができる機器を使うことがおすすめです。
これは冷蔵庫の開閉が一定時間ない場合に異常をスマホアプリに通知してくれるものです。
これなら本人から直接アクションが無くても異変がないかが分かるので、認知症の一人暮らしの方の安全確認にぴったりですね。

複数人で見守りできる点も安心できますね。ただ、デメリットは月額550円かかること!

そうね。でもWi-Fiやネット回線など面倒なものが不要だし、普通に生活しといてもらうだけで安否がわかるのは良い点だね。
スマートウォッチで血圧や位置情報を見守り
認知症が進んでくると、自分の体調不良に気付けなかったり、ふらーっと外出して戻れなくなったり…という危険が出てきます。
離れて住んでいても、心拍、歩数、血圧、体温、位置情報(地図)などをチェックできたら安心です。
スマートウォッチならお年寄りも馴染みのある「腕時計」というかたちなので抵抗なくつけてくれるので助かりますよ。
カメラがあると何かと便利
「家の中をカメラで撮影する」というと抵抗がある方も多いでしょう。
しかし認知症の方が物をなくした時に録画を見れば、片付けた場所がすぐに分かるので、物の紛失で困っている方にはかなりおすすめです。
私の祖母は自分で物を片付けた場所を忘れてしまうことが増え、電話帳やメガネから財布や印鑑まで、次々と物をなくしてしまうようになりました。
そこで録画機能つきのカメラを4台設置!
財布や印鑑をなくした時は祖母も「盗まれた!」と言い張っていましたが、カメラに自分が片付けたことがバッチリ映っていたおかげで解決しました。

物を盗まれた!と言うのも認知症の症状のひとつ。カメラがあれば動かぬ証拠となるので助かりました。
また物を紛失した場合だけでなく、スマホと連携させて安否確認のためにカメラを導入する家庭も多いです。

本人の同意が得られれば、カメラ導入はかなり心強い!
薬の飲み忘れ防止対策
在宅で暮らす認知症の方の家にほぼ必ずあると言っても過言ではないのが「お薬カレンダー」です。
認知症の初期であっても、薬を飲み忘れることはよくあります。
薬を飲み忘れても後から気づくならまだ良いのですが、飲み忘れ続けていること自体を自覚できず「自分はちゃんと飲んでいる」と思ってしまうケースもしばしばみられます。
お薬カレンダーを使えば、飲み忘れ防止の効果だけでなく飲んだかどうかも一発で分かるので便利ですよ。
また曜日や時間の感覚が鈍ってきている場合は、デジタル時計をお薬カレンダーの近くに置くと安心です。
栄養バランスをサポート
認知症の方の場合、安全に料理をすることが難しくなっていくのでデリバリーフードや宅配弁当を利用するケースは多いです。
実際、認知症の方の一人暮らしで最も怖いのは火の始末ではないでしょうか?
私の祖母も、コンロの火をつけたことを忘れて鍋を焦がしてしまうことが何回かありました。
デリバリーフードなら火を使う必要がなく安全に食事をすることができます。
また栄養バランスを整えることも記憶力や思考力の低下とともに難しくなっていくので、食事の宅配サービスは本人の健康維持にもプラスになるでしょう。
持病などで食事制限がある方、噛む力や飲み込む力が弱い方、味にこだわりたい方…などそれぞれに向けた商品が用意されているので気に入ったものを選んでみましょう。
総出荷600万食突破!栄養価を徹底管理した健康宅配食【メディカルフードサービス】おわりに
認知症の一人暮らしは危険がいっぱいです。
それでもやはり本人が施設に入りたがらなかったり、遠方に住んでいたりと一人暮らしをせざるをえない場合もあるでしょう。
火災や転倒などを防ぐための対策を十分にとり、安全に暮らせるよう工夫しながらサポートしてあげましょう!
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